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KINTYRE’S   DIARY~旧館

KINTYRE’S DIARY~旧館

ABBA


ABBA


RING RING WATERLOO ABBA abba THE ALBUM VOULEZ-VOUS SUPER TROUPER THE VISITORS LIVE GOLD MORE GOLD

ABBAについて


MEMBERS(メンバー紹介)


AGNETHA FALTSKOG(アグネサ・フォルツコッグ)高音が特徴でリード・ボーカル担当。
ANNI-FRID LYNGSTAD(アンニ-フリード・リングスタッド)通称フリーダで低音が特徴のリード・ボーカル担当。隣国のノルウェー出身。

BJORN ULVAEUS(ビョルン・ウルヴァース)主に作曲とギターを担当。アグネサの旦那さん。
BENNY ANDERSSON(ベニー・アンダーソン)主に作詞とキーボード類を担当。名前のアンダーソンは英語読みで現地ではアンデションと読むそうだ。フリーダの旦那さんで、あごひげをはやしたヴァイキング顔が特徴。



PROFILE(プロフィール)


アバは男女4人の二組の夫婦からなるスウェーデン出身のポップ・グループだ。アバの名前の由来も4人の頭文字をとって『B』を向かい合わせたロゴをグループのシンボルとしている。二人の女性はソロ歌手として活動していて、男性の二人はグループの一員として国内で活動していた。二人の男性がデュオを組んでそこに二人の女性と知り合ってバック・コーラスとして参加したのがグループ結成のきっかけとなった。最初に4人が公に歌ったのは1970年の11月でここにアバの歴史はスタートする事になった。最も当初はアバではなく4人の名前をグループ名として名乗っていて、本格的なヨーロッパ特に英国進出を果たすに当たって正式に『ABBA』を名乗る事になる。
英国進出を最初のターゲットとしたアバは1974年に『WATERLOO』でコンテストにエントリーして、北欧のグループとしては初のグランプリを獲得した。この曲は地元の言葉で発表されていた所を英語で歌ったのが功を奏して、ヨーロッパ内では1位を米国でも6位を記録するヒットとなりアバの名前を売るきっかけになった。
その後のアバの活躍はここで説明する必要もない程のものとなり、全米進出を図った彼らは『DANCING QUEEN』が1977年の4月9日付けのビルボードのシングル・チャートで1週間1位に輝いた。それからは毎年の様にアルバムを発表し,1979年の『VOULEZ-VOUS』で大胆に流行のDISCO SOUNDに挑戦し全米公演に乗り込んでいった。結果的には欧州でのヒットほどではなかったが米国でも充分その音楽が通じる事が証明された。1980年の3月にはワールドツアーの一環として来日公演も武道館で行い、TV出演も果たし日本でも大いに盛り上がったのを記憶している。
ツアー終了の後の1980年に発売された『SUPER TROUPER』でアバ・サウンドは完成の域に達し、この後からはベニーとフリーダの離婚などが表面化して徐々に輝きを失っていった。1983年には残念ながら解散となりメンバーはアグネサとフリーダはソロ転向、ビョルンとベニーはミュージカルの製作や国内の歌手への曲の提供などの活動をする。解散後も何度か再結成の噂が立つものの、『70年代のビートルズ』の異名を持つアバには再結成は噂だけで終わった。
1992年になると『GOLD』の発売と大ヒットにより再びアバの話題が登るようになった。日本でもTVのドラマのテーマ曲に『SOS』が採用されてアバを知らない世代にも、リバイバル・ブームでCDが売れまくった。
アバの音楽の最大の魅力は、やはりその北欧的な大らかなメロディーと分かり易い歌詞との合体にある。そして、サウンドとしては女性の二人のボーカルやコーラスの良さが最大の売りで、男性陣の曲つくりもそんな魅力を最大限に引き出している。AGNETHAの伸びやかな高音とFRIDAの少しハスキーな声が相まって、これらの全ての要素が見事に調和して<アバ・サウンド>がポップスという枠を超えて、それが一つのジャンルとして存在する数少ないアーチストであると私は断言する。アバ以外では私の知る限りではビートルズがそのレベルに達しているだけであろう。そう、70年代は<アバの時代>だと言っても決して過言ではなかったのだ。
アバが無ければその後に出現したA~HA,ROXETTE,ACE OF BASE等の北欧の連中の世界規模での活躍は無かっただろう。これらのアーチストは全米ではアバよりもチャート的にも売り上げ的にも上を行くけど、偉大さでは絶対に叶わない存在だ。
★★★★★最後に私のこのレスを通じて出来る限りアバのそんな魅力を、これを読んだ人に伝えられ共有出来たら嬉しいし一人でも多くのファンと語り合えたら本望だ。是非、同じアバ・ファンの方がいたらBBSへ書き込んで下さい。自分の愛情を込めて書き込んで下さい。必ず返事はしますが、<荒し>の方は早々に立ち去ってください。★★★★★


1.ABBA(アバ)/RING RING(1973)(日本盤,邦題:リング・リング~木枯らしの少女)

RING RING

PRODUCERS&COMMENT
Bjorn Ulvaeus,Benny Andersson
アバの記念すべきファースト・アルバムだが発売当初は4人の名前の連名で『ABBA』の表記は無かった。アバが売れてから再発時にアバの名前で発表された。サウンド的にはまだ固まっておらずビョルンがボーカルを取る曲も2,4,5,7,8,10,12で見られる。2はその後のアバ・サウンドにも通じる北欧的なポップ・サウンドでハーモニーが綺麗だ。13~15はボーナス・トラック。

TITLE LIST(SONG WRITERS)
1.RING RING(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus/Neil Sedaka/Phil Cody)
当初はスウェーデン語で発表されたが米国市場を意識して、二ール・セダカとフィル・コディーのコンビが英語詞を加えた。アバのサウンドの特徴である明るいポップスが全編に渡って展開されるキャッチーなメロディーが耳に付く初期の代表曲。RING RINGは英語で電話の呼び出し音を表現したもの。
2.Another Town Another Train(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
邦題は『見知らぬ街の少女』でアバの綺麗なハーモニーが聴けるこのアルバムの代表曲。最初はビョルンのボーカルで始まり中間部でハーモニーが展開するパターンはこの頃に多く見られる。
3.Disillusion(Agnetha Foltskog/Bjorn Ulvaeus)
アバではこの曲だけのアグネサとビョルンの夫婦による曲で、アグネサのソロのボーカルが聴ける。アグネサが少々寂しそうに感情を込めて歌う地味な曲。
4.People Need Love(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
この曲では男性陣と女性陣のボーカルが見事に溶け合ってこの曲をより一層魅力のあるものに仕立てた。曲調はこの後のアバに見られる展開とサウンドが随所に表現されていて,男性が問いかけて女性が答える。女性が問いかけて男性が答える対話形式の曲。男女が交互に絡む目まぐるしい展開で曲自体にメリハリが付いている。
5.I Saw It In The Mirror(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ビョルンがリードを取り中間で女性陣がコーラスに加わる。全体的にスローでまったりとしたアバには珍しい曲で、未完成な感じすら憶える。他には見られないメロディー展開は逆に貴重?。
6.Nina,Pretty Ballerina(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
邦題は『ニーナは、かわいいバレリーナ』で、全体的にコミカルな感じが漂っている。中間部分で歓声のSEが入って『ニーナはダンスフロアーの女王でこの瞬間こそが彼女が望んでいたもの、そうシンデレラみたに』と歌っている。
7.Love Isn’t Easy(But Is Sure Is Hard Enough)(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ビョルンと女性陣が交互にボーカルとハーモニーを付けるこの頃の典型的な展開とサウンド。愛には忍耐が必要で一時の盛り上がりだけではなくて険しい道もあるよと説いている。
8.Me And Bobby And Bobby’s Brother(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
この曲もやはりビョルンのボーカルに始まり女性陣とコーラスが絡んでいく展開の曲。
9.He Is Your Brother(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
このころの典型サウンドにギターが少し強く耳に残る、チョッと垢抜けない曲調だがコーラス・ワークは光っているのが救いかな?。
10.She’s My Kind Of Girl(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
邦題は『木枯らしの少女』でアバ名義ではなくて『ビョルンとベニー』名義の曲。1972年に発表されて日本では50万枚を越すローカル・ヒットとなる。少し哀愁を帯びたフォーク調の北欧的なメロディーが受けたのであろうか?。女性陣のコーラスが無いので何となく違和感があるけど、十分後のアバに通じるサウンドの片鱗が垣間見える。個人的にはとても好きな曲で<秋>の季節にはピッタリだ。是非、多くのファンに知ってもらいたい曲。
11.I Am Just A Girl(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
アバの良さであるコーラス・ワークの良さが堪能できる2にも似た曲。途中でアグネサのソロがとても優しそうに優美に聞える辺りがこの曲のハイライトかな。大部分がコーラスで展開する中でここのソロの部分で曲にメリハリを利かせている。内容は、私は男性が合いたくなるような女じゃないし外で見かけても振り返る様な女性じゃない。でも今日貴方は信じられない事に私に微笑みかけ『愛しているよ』と呟いてくれた。私は貴方の女になる運命だったのねと歌う。
12.Rock’N’Roll Band(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
およそアバの曲とは思えないようなロック色の強い曲。ベニーとビョルンの個人的な好みではないかと思うし、リード・ボーカルもビョルンが生き生きと務めていて女性陣の声はあくまでもバックに徹している。10がシングル発売された際のB面だった。
13.Merry-Go-Round(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ビョルンが終始ボーカルを務める歌でこの曲からは後年のアバ・サウンドの片鱗は見られない。女性のバック・ボーカルが控えめに付いている。
14.Santa Rosa(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
これも前曲同様にビョルンのボーカルで終始展開する曲。何だか60年代の古いポップスの雰囲気がある。ここでのサンタ・ローサは何処かラテン系の特定の地名を指していると考えられる。
15.Ring Ring(In Swedish)(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
1のスウェーデン語版。英語版は二ール・セダカとフィル・コディーのコンビが詞を付けている。アレンジは全て同じだが中間でのコーラス部分でこちらはビョルンの声が入らないのが違い。

2.ABBA(アバ)/WATERLOO(1974)(アメリカ盤・LP)

WATERLOO

PRODUCERS&COMMENT
Bjorn Ulvaeus,Benny Andersson
アバが世に出るきっかけになった『WATERLOO』を1曲目に持ってきたセカンド・アルバム。サウンド的には前作の延長線上にあるものの明るい曲調の1、7,9やビョルンをフィーチャーした8は前作の一部にも見られた作品だ。前作の『見知らぬ待ちの少女』の路線を押し進めたようなスペイン語のタイトルを持つ4はアグネサの声がよく似合う。6はビョルンが中心だがコーラスが良くて徐々にサウンドが固まりつつあるのを示している。12~14はボーナス・トラック。

TITLE LIST(SONG WRITERS)
1.Waterloo(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
邦題は『恋のウォータールー』のこの曲はアバの出世作でありアバの持つスピード感、ハーモニー、曲の構成など全てが凝縮されている。この曲はヨーロッパを制しただけではなくて米国でも初のトップ10(6位)を記録した。
2.Sitting In The Palmtree(Bjorn Ulvaeus/Benny Andersson)邦題は『シュロの木のそばで』のこの曲はビョルンがボーカルを取るアバには珍しいトロピカルな雰囲気が漂う曲。途中でメロディーが転調する所でのコーラスがきらりと光る。
3.King Kong Song(Bjorn Ulvaeus/Benny Andersson)
邦題は『キング・コングの歌』のこの曲はとてもアバの曲とは思えない、ハード・ロック調の曲。1番はビョルンがボーカルを取りベニーが低音のボンボンボンという声でリズムを利かせたコーラスをつける。2番はアグネサのボーカルで始まり中間ではやはり男性陣二人が大声でシャウトする。これも男性陣の好みのタイプの曲?。でもチョッとアバらしくないが次の曲が全く逆のタイプなのでかえって目立つ。
4.Hasta Manana(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
邦題は『落ち葉のメロディー』のこの曲はアバのサウンドの一つである北欧的な大らかさが現れている。スペイン語のタイトルを持ちフォーク調のメロディー・ラインで進んでいく。アグネサの透明感のボーカルが綺麗で曲に彩りを添えている。
5.My Mama Said(Bjorn Ulvaeus/Benny Andersson)
邦題は『ママのことずけ』のこの曲はビョルンがリード・ボーカルを取って女性陣がコーラスを付けるスタイルのまったりとした曲。
6.Dance(While The Music Still Goes On)(Bjorn Ulvaeus/Benny Andersson)
邦題は『皆で踊ろう』のこの曲はLPではA面の最後に収録されているが、アルバム全体の最後に相応しいと思われる曲。ビョルンがリードして行き女性陣がコーラスを付けながら展開する、初期のアバらしい曲でスケールが他の曲たちより大きい曲。
7.Honey Honey(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
『RING RING』と全く同系統の曲でスピード感があって明るい曲の代表だ。バックのアコースティック・ギターの早弾きも生かしている。
8.Watch Out(Bjorn Ulvaeus/Benny Andersson)
これはビョルンの力強い?ボーカルが聴けるアバの中では異色のタイプの曲の部類。
9.What About Livingstone(Bjorn Ulvaeus/Benny Andersson)
これもその後のアバ・サウンドの中核となる様なものだ。アグネサの高音を生かした明るい曲調にフリーダや男性陣のコーラスが頻繁に加わる、目まぐるしい展開は徐々に完成にと向かう。
10.Gonna Sing You My Love Song(Bjorn Ulvaeus/Benny Andersson)
邦題は『私の愛の歌』のこの曲は少し悲しげなメロディーを持ちこの曲の低音部分の中間部分はフリーダが担当している。低音部分と高音部分が微妙に絡んでハーモニーの展開も前作より工夫したものになった。
11.Suzy-Hang-Around(Bjorn Ulvaeus/Benny Andersson)
6に似た曲調でビョルンがリードを取り女性陣がコーラスを付ける展開で、シンセが終始演奏を引っ張っている。
12.Ring Ring(US remix1974)(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus/Neil Sedaka/Phil Cody)
前作の1曲目参照。前述の内容とは演奏が若干違いバックにホーンセクションが加わっている。まだ未完成な印象がある。
13.Waterloo(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)(In Swedish)
1の母国語スウェーデン語版。
14.Honey,Honey(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn ULvaeus)(In Swedish)
7の母国語スウェーデン語版。

3.ABBA(アバ)/ABBA(1975)(日本盤,LP)

ABBA

PRODUCERS&COMMENT
Bjorn Ulvaeus,Benny Andersson
アバの第三弾アルバムだがジャケットがLPで発表時とCDで原罪出回っているのとは収録曲も含めて若干違う。アルバムも三枚目になるとアバ・サウンドも洗練され始めてきた。前の二作までに見られた男性陣の個人的な趣味的な曲は一気に減って来たのは正解だと思う。1、2、6、7辺りの曲は完成度も高くて今でも人気のある曲だ。1が確か日本でのリヴァイバル・ブームに火を付けたTVドラマの挿入歌だと記憶している。12と13はボーナス・トラック。

TITLE LIST(SONG WRITERS)
1.SOS(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
アバ独特の哀愁を帯びたメロディーの中からコーラスを聴かせる展開のポップス曲。この辺りの系統の曲を発展させて洗練されて『FERNANNDO』へと繋がって行く。内容は、あんなにお互い上手く言っていたのにそんな時には私からのSOSは届かなかった。でも分かれてしまったら私はどう言う風にしていいか分からないと寂しい気持ちを吐露している。PVでは建物の上から撮った様なショットの中でアバが歌っている。全米チャートでは15位。
2.Mamma Mia(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
ここでも前曲同様にピアノの連弾で始まる。これもアバお得意の女性がリードを取って中間部付近で男性陣とのコーラスが聞ける典型的な曲。このタイプの曲に自信を持っていると思われる彼らは今後も更にアレンジに工夫を凝らすことで、曲の中でのメリハリを利かせている。全米チャートでは32位。
3.Hey,Hey,Helen(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
ロック調のリズムを強調しギターも今までよりはハードに弾かれている。でも、リードは今までとは違ってアグネサが取っている。演奏だけを聴いているとアバとは思えない面も感じる。
4.Tropical Loveland(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
タイトル同様に何だか少しレゲェーの雰囲気もある。リードはフリーダが私の熱帯の愛の楽園へようこそと歌う面白い曲。アバの奥の深さも感じる一曲。
5.Man In The Middle(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ビョルンのボーカルで始まり中間部分で女性陣が加わる、これもリズムを強調しているのが特徴だが中間部分は何だか物足りなさを感じる。
6.Bang-A-Boomerang(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
これも明るいポップスでアグネサがノビノビと歌う耳に残る曲。コーラス・ワークと少しハードな演奏とが見事に絡み合っている。
7.I Do,I Do,I Do,I Do,I Do(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
大らかな北欧的なメロディーにホーン・セクションと鐘が見事に調和した演奏もいい。タイトルは同じ言葉を5回も繰り返すユニークなタイトル。普通は3回だが5回この言葉を繰り返して本当に愛しているそうなのと強調している。全米チャートでは15位。
8.Rock Me(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
このアルバム唯一のビョルンがロック色を強調して叫ぶ歌。だが、今までの待ったりした感じは影を潜めている。アレンジや曲調は今までよりも洗練されているのはアバの成長だと思うし、女性のコーラスはアグネサが中心になっている。
9.Intermezzo No.1(Featuring Benny Andersson)アバでは珍しいインスト曲でベニーが何だプログレっぽくピアノを連弾して、ホーン・セクションも大胆に導入している。
10.I’ve been Waiting For You(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
次作の1曲目に引き継がれて行く様なメロディーがどこか哀愁を帯びていて、どこか牧歌的な北欧を思わせる。演奏面では全体的にアコースティック・ギターが心地よく曲を引っ張っている。アレンジの良さがきらりと光るアバのセンスの良さを感じる。
11.So Long(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
どこか『WATERLOO』を思わせえるテンポの良いポップス曲。ここでもギターがバックで強調されている。
12.Crazy World(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ビョルンがリードを取るナンバーで、元々はこのアルバム用に録音されたが収録漏れとなった。次作のシングルMoney,Money,MoneyのB面として発売された。何でアグネサ辺りがリードを取らないのか分からない。曲調は落ち着いたしっとりとした初期の頃を思い出させる。
13.Medley:Pick A Bale Of Cotton/On Top Of Old Smokey/Midnight Special(Trad.Arr.Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
今のところアバのレパートリーで唯一のカバー・ナンバーでメドレー形式を取っている。当初は当時の西ドイツのチャリティー・アルバム用に収録された。1978年のシングル、Summer Night CityのB面に収録された。アメリカのオールディースをアバ流にアレンジして繋げた。

4.ABBA(アバ)/ARRIVAL(1976)(日本盤)

ARRIVAL

PRODUCERS&COMMENT
Benny Andersson,Bjorn Ulvaeus
アバ最大のヒットである『DANCING QUEEN』をフィーチャーしたアルバム。4作目になる本アルバムでは過去の作品とは明らかに違うのは、男性陣を前面に出した曲が姿を消した事にもある。前までの作品が男性陣中心の曲がある意味ではスパイスにはなっていたが、アバの本道からはそれていたのは事実だ。そんな<贅肉>を削ぎ落としてポップス曲とコーラス・ワークを強調したスタイルで通した初の作品でもある。今後の作品ではこれをベースにグレード・アップして行ったので、このアルバムはそういう意味でも重要な位置を占めている。『DANCING QUEEN』だけではないアバも感じ取って欲しい。11と12はボーナス・トラック。

TITLE LIST(SONG WRITERS)
1.When I Kissed A Teacher(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
前作の10をより一層洗練して出来た様な曲。イントロの部分のアコースティック・ギターから始まり終始アコギが演奏を引っ張っていく展開で、とても北欧的で且つ牧歌的でもある。ボーカルはアグネサがメインでフリーダも絡んでいく。内容的には私が先生にキッスしたら皆が叫んでいたと歌うチョイト乙女チックな歌。
2.Dancing Queen(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
何の説明も要らないアバ唯一の全米1位獲得曲で年間でも12位、アルバム・チャートでは年間34位を記録した。丁度DISCO BOOMに乗ってこの曲もそんな位置付けで大ヒットした。この曲でアバを好きになった人は大勢いるし自分もその一員だ。ピアノとドラムスのストトンといったメロディー・ラインがいつまでも耳について離れない曲。PVも作成されたが内容は何の変哲も無いスタジオ・ライヴ風のDISCOを意識したようなもの。
3.My Love My Life(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
全編に渡って展開される女性のコーラスが美しい。フリーダのボーカルを中心にアグネサと劇的に盛り上げって行き、男性陣のバック・ボーカルは控えめになっている。内容は女性の揺れる微妙な恋心を表現している。
4.Dum Dum Diddle(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
アバお得意の明るいポップスの部分を前面に押し出した曲で、前の曲とは一転して感じが替わっている。
5.Knowing Me Knowing You(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
フリーダのボーカルが全体的に少し哀愁を帯びた雰囲気の曲を上手く表現している。中間のコーラス部分ではビョルンと女性陣の掛け合いが上手く決まっている。内容は分かれてしまった後の虚しさみたいなものを語っている。演奏面ではアコギとドラムスと中間でのリード・ギターがこの曲を支えている。全米では14位を記録。
6.Money,Money,Money(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
これもフリーダが終始リードを取り中間部分でアグネサがハーモニーを利かせる。内容はお金があればいい生活が出来るけど、金持ちと結婚すれば働かなくて済む。ラス・ベガスやモナコで賭けに勝てば良い生活が出来ると、フリーダが少し皮肉を込めて歌う。演奏面ではイントロからベニーの力強いピアノが目立つ。
7.That’s Me(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
ベニーのブギー風のピアノの演奏が印象に残るポップス曲。ボーカルはフリーダとアグネサの二人に途中で男性陣が絡む展開。内容は、私は貴方が思っているような女だからと歌っている。
8.Why Did It Have To Be Me(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ビョルンのボーカルで始まる英国のポップス調だが途中で女性陣と交互に歌う場面は、前作から進歩した部分?。今までならロック色を強調していた所がアレンジも含めて聞き易くなっている。12とは歌詞だけが違う双子曲。
9.Tiger(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
本作では一番ロック色が強く出ていてアグネサが前面に出ていて、PVでは虎が出ている。中間部分で一端メロディーが替わってフリーダとのコーラスが綺麗でメリハリを付けている。中間の部分は今までのロック調の強い曲には無かった部分で成長を感じる。最後にアグネサが高音で叫んで曲は終わる。
10.Arrival(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
前作の9と合わせて2曲しかないアバのインスト・ナンバーの一つでアルバムの表題曲。前作と若干違うのは歌詞は無いが女性陣のユニゾンが含まれている点。曲調はヨーロッパのトラッド色が強い雰囲気が出ている。
11.Fernando(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ボーナス・トラックとして収録されている、シングルでリリースされた曲。ボーカルはフリーダが中心になっていて、全体的にトラッド風のメロディーに多少哀愁を帯びた雰囲気が特徴のアバの名曲の一つ。この路線はアルバム『SUPER TROUPER』の中の収録曲『THE PIPER』にも見られる。内容は物語風になっていてかつての戦士が今ではすっかり戦わなくなった事を嘆いている様子を歌ったもの。PVでは確かキャンプ・ファイアーの前で4人がビョルンのアコギと一緒に歌っていてジャケットにもなっていた。この曲ではアバのサウンドの特徴のもう一つである、ヨーロッパ的トラッドが非常に上手に表現されていて自分が一番好きなアバの曲。邦題は『悲しきフェルナンド』で全米チャートでは13位。
12.Happy Hawaii(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
8の初期バージョンでメロディー・ラインは全く同じであるがヴォーカルは女性陣が採りビョルンはコーラスに入る。歌詞はハワイへの憧れを歌っていて演奏でも波のS.E.を入れたりスチール・ギターを思わせる間奏があったりとトロピカル・ムードを強調している。これはアバのお遊びと考えた方がいいだろう。

5.ABBA(アバ)/THE ALBUM(1978)(日本盤・LP)

THE ALBUM

PRODUCERS&COMMENT
アバのアルバムの中でも一二を争う完成度の高いアルバムで、アレンジも曲もバラエティーに富んでいる。1,4は重い感じの曲調で2はこのアルバムの目玉でトップ10ヒットを記録した。3,5は同じ系統の曲だが5では珍しくベニーに『肉声』が単独で聞ける。6はロック調の曲だが今までとは工夫を凝らしている。7~9にかけてはミニ・ミュージカルというテーマで曲を構成している。

TITLE LIST(SONG WRITERS)
1.Eagle(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
冒頭の曲としては始めての少し重い雰囲気が漂う曲。イーグルとは米国のロック・バンド『EAGLES』のことをテーマに造ったらしいが、この曲とイーグルスの関連性は見られない。
2.Take A Chance On Me(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
アバを代表する曲の一つで全米チャートでは3位を記録する大ヒットとなった。アバらしい溌剌とした底抜けに明るいポップス曲で聞いていても何だか嬉しくなってくる。曲は女性陣がリードして行って男性陣がバックで~TAKE A CHANCEを呟きまくる展開。だが途中ではフリーダのソロ・パートがありその後にアグネサの高音が響く。アバのポップス曲の魅力が全てこの曲に詰っているので、アバの曲で他人に推薦するならこれだ。自分が悲しきフェルナンドの次に好きな曲。
3.One Man One Woman(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
フリーダのボーカルで始まって中間部分ではアグネサが加わる展開の曲。内容はお互いの関係に亀裂が入ってしまったけどきっとやり直せると歌っている。
4.The Name Of The Game(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
邦題は『きらめきの序曲』は全米チャートで12位を記録した。これも1同様少し重い雰囲気が漂うがアグネサがそんな曲調を上手く捕らえて歌う。中間部分かからの曲の展開やコーラス・ワークがメリハリを利かせている。
5.Move On(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
珍しくベニーのソロでの『肉声』での語りで始まる曲。コーラス・ワークの良さとアグネサの何かを噛み締めて歌うような様が曲に彩を添えている。何だか人生の訓示を聞いているかのような内容だが、中間部分のコーラスの歌詞はflowing,morning,dawning等の韻を含む単語を使いながら詞でもリズムを作る方法を上手く導入している。この手法は多くのミュージシャンが使う手だが、英語を母国語としないアバはこれを多用する事で聞えを良くしている。フォーク調の流れと アコギのメロディー・ラインが綺麗で素敵な一曲。
6.Hole In Your Soul(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
アルバム中唯一のロック調の曲で男性陣のバック・ボーカルも大きくフィーチャーされている。リードはアグネサで頭のてっぺんから高音を目一杯強調して歌っている。途中でメロディーが転調するところ等は初期のロック調の曲には無く、この辺りがアバ・サウンドの成長した点だ。内容は貴方の魂を満たすのはロックンロールだよと歌う。
"The Girl With The Golden Hair"-3 Scenes From A Mini Musical
7.Thank You For The Music(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ここからの3曲はミニ・ミュージカルの設定で繋がったイメージで表現している。『金髪の髪を持つ少女』(直訳)と言う名のまるでアグネサの事の様なタイトルのミニ・ミュージカルだ。この曲はアグネサのボーカルがメインで聴いていて安心できる上に心が落ち着くそんな曲だ。
8.I Wonder(Departure)(Benny Andersson/Stig Anderson/Bjorn Ulvaeus)
一転してフリーダのソロのボーカルが聴けるチョッとしっとりと歌う姿が生かしている。中間でベニーのイージー・リスニング風のピアノ・ソロが聴ける辺りは、ミュージカルを意識してのものだと思われる。
9.I’m A Marionette(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ゆったりした曲から今度はスピード感のある中間でのギター・ソロがカッコいい曲。私は操り人形で皆の言いなりとチョッとこの頃のアバの忙しさを吐露したかのような(?)、スパイスの効いた歌詞が印象的だ。

6.ABBA(アバ)/VOULEZ-VOUS(1979)(日本盤)

VOULEZ-VOUS

PRODUCERS&COMMENT
Benny Andersson,Bjorn Ulvaeus
アバのアルバムの中で最もリズムを強調したものとなった。これは当時流行っていたDISCO SOUNDへの挑戦の意味と、念願の本格的な米国進出を意識してのものとなった。そのサウンドが顕著なのが2の表題曲で、他には4,6,7もその延長線上のサウンドであると言える。子供のコーラスをフィーチャーした3、ユニセフのキャンペーン・ソングに採用された8などは前作で自信を深めたサウンドの成果だと思う。

TITLE LIST(SONG WRITERS)
1. As Good As Knew(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
バロック調のイントロから曲はDISCO風のアレンジに替わり、中間部分ではアグネサのボーカルに再びバロック調の演奏が加わる凝った展開。全米シングル・チャートでは19位を記録。
2.Voulez-Vous(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
フランス語のタイトルを持った表題曲で本作で最もDISCO SOUNDが強調されている。この曲には賛否両論が有るとは思うが個人的には発売当時から好きになれなかった曲でもある。アバの本格的な米国進出を図る戦略上はこの手の曲はやむを得なかったのではないかな。全米シングル・チャートでは80位と振るわなかった。
3.I Have A Dream(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
フリーダがリードをとるナンバーで最後のパートでは子供のコーラス隊が加わる。当時のコンサートでも当地の子供達を集めてステージに上げていた。曲もアバらしいゆったりとした雰囲気をフリーダが上手に表現している。子供が夢を語るような歌詞が印象的な曲でホッとさせてくれる。
4.Angeleyes(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
アバお得意の明るい感じの溌剌としたポップス曲で、前作の2を思い出させる。内容は失恋した彼女が川沿いで偶然彼が別の女性といる所を目撃して、複雑な心境を吐露しているそんな曲だ。
5.The King Has Lost His Crown(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
フリーダがリードを取る曲で中間部はこのアルバムのテーマでもあるDISCO風のアレンジが施されている。
6.Does Your Mother Know(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
アルバム中唯一ビョルンがリードを取るナンバーだが、コーラス部分が多いので初期のような曲調とは多少異なる。ロック色が一番強く出ているが、これはある程度ステージで披露する事を念頭においていたと思う。全米シングル・チャートでは19位を記録した。
7.If It Wasn’t For The Night(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ストリングスが終始曲をリードするがここでもDISCOを多少意識したようなリズムが見れる。アグネサの高音が全体を引っ張っていき最後の方ではタイトル部分を連呼する。
9.Chiquitita(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ユニセフのキャンペーン・ソングとして発表された。ユニセフのコンサートでもアバはこれを披露してそれをTVで見たのを憶えている。曲名はスペイン語で小さな可愛い女の子という意味だと思う。曲はアコギとピアノが力強くリードしていく展開で、最後にはベニーのピアノ・ソロが彩を添えている。『FERNANDO』同様多少ラテン風のトラッド色が出ている曲構成がこのアルバムで一番のハイライトだと思う。全米シングル・チャートで29位を記録した。PVでは何故かメンバーが雪達磨の前で歌っている。
10.Lover(Live A Little Longer)(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ベニーのピアノが多少コミカルに展開するが、この曲もDISCO風なアレンジが施されている。
11.Kisses Of Fire(Benny Andersson/Bjorn Ulvaeus)
ゆったりしたイントロから一転速いテンポで曲が進んで行く。これも前曲同様にDISCOの影響を感じさせる。
12.Summer Night City
『MORE GOLD』の1を参照。


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